こんにちは。眠らぬ母さんです。今日はお役立ち記事でも結論があるわけでもない悩みを少々・・・。
一度読んだ記事で、忘れられないものがあります。サヘル・ローズさんの「ばい菌」と呼ばれ・・・「心の傷」との向き合い方という記事。
https://withnews.jp/article/f0180902001qq000000000000000G00110101qq000017952A
こんなに凛とした佇まいの美しい方ですが、イラン・イラク戦争で街が破壊され、13人の大家族で生き残ったのは彼女だけ。戦争孤児となった彼女は孤児院で育ち、養母と一緒に8歳(小学校2年生)のときに来日したそうです。
ですが、小学校・中学校で陰湿ないじめにあい、中3で死にたい、と思う程に追い詰められていきました。詳しくは記事を読んでほしいのですが、夫のことに思いを馳せずにはいられませんでした・・・。
いじめ
マイノリティであること
加害者側からすれば、いわゆる「理由(というか口実)」はなんだっていいのでしょうが、マイノリティは目立つがゆえに「気に入らないな。いじめてやろう。」と気軽に思われるのかもしれません。
勝手に人のことを書いて悪いなと思いますが、夫は母国では人種的にマイノリティで、小学校~高校までひどくいじめられたそうです。髪の毛にガムを付けられるとか、机を傷まみれにされるとか、後ろから叩かれるとか・・・私に話していないことも多いと思います。死ぬことも考えたそう。
私の妊娠が発覚した後も、最初はもちろん喜んだものの「子供がいじめられないか心配だ」と心配し始めました。娘がハーフというマイノリティになることを危惧していました。
そういうことで、後ろ向きの理由で悔しいなとは思うのですが、インターナショナルスクールや外国人が多い地域の小学校に通わせることを検討しています。マイノリティにならない環境を求めて。
「考えすぎ」「取り越し苦労」「いじめに負けるな」は正論ですが、出来れば自分の子に無駄な苦労や悲しみは負わせたくないので・・・。
※もちろん、教育レベルの問題だったり、私自身も海外志向(というか「ここではないどこかへ」志向)が強いのでインターナショナルな環境で過ごしてほしい、という本来の目的もあります!!なにより、娘が日本で暮らしていくとは限らないですからね。
ハーフの子の母親として悩ましいのは、自分は当事者になったことがない、ということ。
地方に引っ越して「東京出身の子だ」と囲まれたことはありますが、マイノリティ度合いとしてはその程度のことしか経験したことがありません。その点、夫が娘のよき相談相手になることを願っています。
いじめと親
ずっと疑問だったのは、「彼の両親は知らなかったのかな?」ということでした。
が、サヘル・ローズさんの記事やNetflixの「13 reasons why」を観て、いじめられている子は親に心配をかけまいと(もしくは恥ずかしくて)自分で抱え込むことが多いのだそうです。

いじめない教育を
「いじめ」はカジュアルな言葉だなと思います。精神的・肉体的な暴行なのに、相手を死においやることもあるのに、そこまでのシリアスな響きがない。
いじめた側は今頃、枕を高くしてグースカ寝ているのかもしれませんが、いじめられた側は数十年経った今も影響を受けていて、その子供もまた影響を受けかねない状況です。
親として出来ることは、「いじめない」という教育かもしれない、と思います。
気に入らない相手やマイノリティだからといって親が相手を叩いていれば子も真似するし、加害者になって訴えられたり、退学になったりするかもしれない。
「聲(こえ)の形」という映画も、いじめていた側がいじめられるようになり苦悩する様が描かれていて、「いじめられる側でなければ安心」という問題ではないことを再認識させられます。
どうやったってマイノリティは増えていき、多様化する
今は21世紀。船しかなかった時代とは違います。どうやったって国境をまたぐ人は増え、日本人は出ていき、外国人は入ってくると思います。
私自身、前の職場ではムスリム(注:イスラム教徒のこと)の方が3人いて、お祈りの時間になるとコピー機の方角に向かってお祈りを始めるのでびっくりしました。

イスラム教のことは殆ど知らなかったけれど、ラマダン(断食)シーズンに私も1日断食をしてみたり、同僚からイスラム教の教えを聞いたり、東京のモスクに見学に行ってみたり。
最初はびっくりすることもあるけど、知らなかったことを知っていったり、違う世界のことを知るのはすごく楽しいことだと思うんです。
「異物」と排斥するのではなく、同じ地球上の生物としてお互いを受け入れる・・・そんな世界になったらいいな、とこんなブログを書いてせめてもの抵抗をしてみました。