先日、急性カフェイン中毒らしきものになりました。しかも妊娠7か月(妊娠中期・安定期)。
ということで、妊娠中のカフェイン中毒について私の失敗談をベースに
- どんな状況だったのか
- どんな症状なのか
- どんな対応をすればいいのか
を、まとめました。
Contents
妊娠中のカフェイン中毒体験記
妊娠中に摂取して良いとされるカフェイン量
過剰摂取すると胎児の低体重の原因になったり、カフェインが鉄分の吸収を阻害するので貧血になったりするそうですが、厚生労働省のHPには下記の通り書かれています。
例えば、世界保健機関(WHO)は、2001年にカフェインの胎児への影響はまだ確定はしていないとしつつも、お茶、ココア、コーラタイプの飲料はほぼ同程度のカフェインを含んでおり、またコーヒーはその約2倍のカフェインを含んでいることから、妊婦に対し、コーヒーを1日3から4杯までにすることを呼びかけています。
また、英国食品基準庁(FSA)では、2008年に妊婦がカフェインを取り過ぎることにより、出生時が低体重となり、将来の健康リスクが高くなる可能性があるとして、妊娠した女性に対して、1日当たりのカフェイン摂取量を、WHOよりも厳しい200mg(コーヒーをマグカップで2杯程度)に制限するよう求めています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170477.html
多くのマタニティ雑誌で書かれている通り、ざっくり「1日1~2杯程度のコーヒーなら大丈夫」とのことです。
コーヒー・紅茶・カフェラテ・緑茶のカフェイン含有量
飲み物のカフェインの含有量は下記の通りです。※厚生労働省のHPより。
食品名 |
カフェイン濃度 |
備考 |
カフェインを多く添加した清涼飲料水 |
32 ~300 mg/100 mL |
製品によって、カフェイン濃度、 内容量が異なる。 |
インスタントコーヒー (顆粒製品) |
1杯当たり80 mg |
2 g使用した場合 |
コーヒー(浸出液) |
60 mg/100 mL |
浸出法:コーヒー粉末10 g、熱湯150 mL |
紅茶(浸出液) |
30 mg/100 mL |
浸出法:茶5 g、熱湯360 mL、1.5~4 分 |
せん茶(浸出液) |
20 mg/100 mL |
浸出法:茶10 g、90℃430 mL、1 分 |
ほうじ茶(浸出液) |
20 mg/100 mL |
浸出法:茶15 g、90℃650 mL、0.5 分 |
ウーロン茶(浸出液) |
20 mg/100 mL |
浸出法:茶15 g、90℃650 mL、0.5 分 |
玄米茶(浸出液) |
10 mg/100 mL |
浸出法:茶15 g、90℃650 mL、0.5 分 |
ココアなら大丈夫??と思ったらチョコレート(というかカカオ)にカフェインが含まれるので、ココアはノンカフェイン飲料ではないのだそう。
私の場合、カフェラテ(エスプレッソ+牛乳)が好物で、週に1~3回程度飲みます。
カフェラテはエスプレッソを使っていて高焙煎&コーヒー豆の量が少ないので、コーヒー1杯よりはカフェイン少なめ。
そもそも、カフェインを含む飲み物を1日に何回も飲むことはないので、カフェインについてはあまり厳しく管理していませんでした。
前日&当日の状況
そんな私ですが、この日は実家に泊まっていたので、状況がいつもとちょっとだけ違っていました。
- 前日夜は、頂き物の霜降りステーキを堪能。喜んで食べたものの脂に負けてしまい、夜中に胃の薬を飲んで寝る。
- 当日朝9時頃に実家にて、自宅用のスタバのコーヒーをティーカップで1杯。
- 当日13時頃に1人の時間を求めて、近所のカフェへ。カフェラテの扱いがなかったので、仕方なくアイスコーヒーを1杯。
最後のアイスコーヒーを飲んだ時、お腹は空かないものの昼食を食べていなかったので胃の中は空だった可能性が高いです・・・。
普段はコーヒーはあまり飲まないのに、この日は事情が重なり、4時間ちょいで2杯。
これが思いもよらぬ展開に・・・。
症状
13時頃にアイスコーヒーを飲んで手帳を見ながら30分ほど、今月の予定を確認。
30分後、帰ろうとしたらめまいを感じ始めました。
若干クラクラしながらも、徒歩5分くらいの実家へ戻りました。
が、戻ったところからがヤバかった・・・目の前が「グワングワン」という効果音が聞こえそうなぐらいの勢いで回っています(=回転性めまい)。
リビングの床で横になると、天井がヘリコプターのプロペラのような猛スピードで回っているように感じます。しかも吐き気も。
たまたま娘が遊んでいた血圧計(実家に転がってた)で測ったら脈拍も上がっており、最低血圧も普段より20くらい上昇してました。
という会話で、夫が調べ始めたらカフェインを摂取後、30分くらいで効果/症状が出てくるらしいので時間的にはぴったりでした。
どんな対応をすればいいの?対処法は?
ひたすら目の前がグルグルととんでもないスピードで周り、なすすべもありません。
とりあえず「水分を摂るしかない」ということが分かったので、水をがぶ飲みしつつ横になること3時間。
友人との予定があったので出かけましたが、まだクラクラ感がありました。
あとで調べたところによると、カフェインの生物学的半減期は約4時間(2~8時間)だそうです。※食品安全委員会のPDFより。
病院でもカフェインを中和するとかそんなこと出来ず、水分を摂って半減を待つしかないそうです。
※非常に重篤な場合は人工透析によって血液中からカフェインを取り除く、ということも行われることがあるらしい。
胎児への影響は?
「カフェインを大量摂取した場合」ですが、産婦人科医監修のKIDSNAによると下記の通り。
低酸素状態
カフェインには血管を収縮させる作用があるため、カフェインを摂りすぎると母体から胎盤に送られる血液が減ってしまう可能性があります。血液量が減ると赤ちゃんへの酸素や栄養素が十分に行き渡らず低酸素状態になる場合があります。発達障害
妊婦さんの摂取したカフェインが胎盤を通してまだ内臓などが未熟な赤ちゃんにそのまま伝わると、赤ちゃんはカフェインを上手く分解や排出できないため身体にカフェインが溜まっていきます。身体に溜まったカフェインが発達障害を引き起こすケースもあります。低体重児
食品安全委員会の資料でも以下のようにいっています。
一日のカフェイン摂取量が 300 mg を超える妊婦に対しては、流産や新生児の低体重リスクを低減するために、妊娠中はカフェイン摂取量を制限するように注意喚起している。早産・流産
妊娠初期は赤ちゃんの胎盤が形成される大事な時期です。妊婦さんがカフェインを摂取して血管が収縮されることでお腹が張り、早産や流産につながる可能性があります。
私の場合はガイドライン以下の量しか摂取していませんでしたが、中毒症状のようなものが出たので↑の「大量摂取した場合」を読んで恐ろしくなりました。
正直、胎動もいつもより少なくて怖かったです。※翌日には元に戻りました。
まとめ
WHOも「妊婦はコーヒー1日3から3杯まで」と言っていますが「ガイドライン的に大丈夫」と「体調的に大丈夫」には違いがあるということを体感しました。
毛が増えるとか減るとか、シミそばかすができやすくなるとか、何かと体質が変わる妊娠中。
自分の体を過信せずに、控えた方が良いとされているものは出来るだけ控えておいた方が無難かもしれません・・・。
因みに、急性カフェイン中毒は最近問題になっていて、自殺のためにカフェインを大量摂取する人もいるらしい。
それくらい、毒にも薬にもなりうるものだということを覚えておきたいと思います。